予備試験に合格した私だから伝えられる!法学の基礎基本!

予備試験・司法試験の合格を目指していた私が法学の基礎基本とは何か…ということに悩み苦しんだ結果、たどり着いた答えを書き綴っていきたいと思います!難しい論点を解説しようとはしていません。法律の資格試験に合格するのに必要なことは法学の基礎基本を見極め、理解することだけです!

2019-01-01から1年間の記事一覧

後書きに変えて 法学に関する私の目標

資格を取るためだけに法を勉強するのはもったいない いよいよ法学に関していろいろ書いてきた当ブログも一区切りです。 次回からは、英語をテーマにブログを書いていきたいと思います。 「なんで英語?!」と思われるかもしれませんが、理由は単純です。 完…

司法試験・予備試験基本7科目の全体像 当ブログのまとめとして

7科目はそれぞれ個性があるものの完全なる独立体ではない さて、前回まで法的なものの考え方から始まり各科目についてのごくごく簡単なポイントまとめをしてきました。 今回は、それらの総括として全体像に関する私なりのまとめを書ければと思います。 先に…

刑訴法の肝! 常に求められるバランス感覚

刑訴法で大事なのは対立利益の調和(バランス感覚) さて今回は、刑訴法について書きます。 刑訴法で求められる考え方については、これまでも何度か触れてきました。 読んだことがないという方は、ぜひ以下の記事も読んでみてください。 abproject.hatenablo…

刑法の話 書く順番を間違えなければ大丈夫!!

刑法の答案の書き方 さて、今回は、刑法のポイントを押さえましょう! 刑法は、学説の対立が激しく、その説が難解であることも多いです。 そのため、司法試験・予備試験の受験生に対して無駄に苦手意識を持たせる厄介な科目だと思います。 ですが、逆に考え…

民訴法って難しいですよね? わからない科目はいい成績を目指さない!

予備試験で合格するために全部をよくする必要はない! 今回のテーマは、民訴法で行こうと思うわけですが・・・。 民訴法って苦手意識を持つ人が多いですよね? とっても概念チックな議論が多いこと、実際に訴訟をするイメージが湧きづらいのがその要因かと思…

会社法は条文を知っているかどうかが鍵 短答過去問解いてますか??

短答が三科目になっても短答過去問は解いてください 今回は、司法試験・予備試験向けに会社法の話をしたいと思いますが、正直たいしてお伝えすることはないです。 司法試験・予備試験の会社法の問題は、挙げるべき条文を挙げて、著しい論理の飛躍なくあては…

類推適用やってみた! わかっている(と思っている)人にも見てほしい

類推適用やってみた! では、具体的に条文を類推適用する場面を見てみましょう。 よくあるのは、民法第94条2項の類推適用です。 例えば、AB間で行った不動産の売買契約が図らずも無効だったものの、当該不動産の所有権移転登記が買主Bに移転してしまって…

類推適用をマスターしよう! 「何となくわかっている」が一番怖い

安易に類推適用する受験生 今回は、類推適用をテーマにしてブログを書きたいと思います。 類推適用という言葉を分解すると、「類推(類似点を見て他を推し量る)」+「適用」です。 「適用」は条文を適用するということなので、取り立てて考えることもないで…

民法攻略の分岐点 条文と条文の関係性を見極める

パンデクテン方式の続き 前回は、「パンデクテン方式」をテーマに民法の構成について見てみました。 その中で、民法第352条と民法第178条が重複してないかという点にたどり着きました。 今回は、そこから再開していきます。 結論から言うと、「各則は…

民法を制する者は司法試験を制する 法律の構成分析

パンデクテン方式って意外と重要な知識?? 今回は、民法のポイントに触れたいと思います。 昔から「民法を制する者は司法試験を制する」とか言われていましたが、実際に勉強を進めてみるとそのことがよくわかりました。 民法を勉強していくと「条文を使う」…

行政法のワンポイントアドバイス 情報の多さに惑わない

行政法ほど事前準備が大事な科目はない 前々回あたりで、気まぐれに憲法の話をしてみたので、今回は、流れ的に行政法の話をしたいと思います。 そもそも、行政法という名前の法律はありません。 行政事件訴訟法とか、行政手続法とか、行政に関わる法律一般を…

なぜ基礎基本が大事なのか? その勉強、無駄かも?

教科書をよめばわかるわけではない 以前、聞いてもわからない、読んでもわからないことがあるというお話を書きました。 abproject.hatenablog.jp このこと自体は、 前から確信を持っていたことなのですが、最近添削指導のご依頼を頂くようになってより強く感…

どの違憲審査基準を使うのか? 憲法上の利益を評価するシンプルな視点

先日受けたとある質問 前回、違憲審査基準の内容について書きました。 そのブログを読んでくれていた私の教え子?(添削指導を受けてくださっています)がこんな質問をしてくれました。 「違憲審査基準を使うときの根拠の立て方を教えてください。」 前回「…

憲法が苦手な人へ 違憲審査基準これだけ!!

もう憲法を恐れる必要はない 今回は、憲法を苦手とする多くの受験生に朗報です。 違憲審査基準の内容及びその使い方について解説します。 自分で言うのも何ですが、憲法は結構得意科目でした。 論文を書くといつもA評価、上位答案になっていました。 その理…

行政書士の記述式問題について 予備校に騙されてはいけない

行政書士書士試験の記述式問題って別に大したことじゃない 今回も行政書士試験について気になったことがあったので、行政書士試験をテーマにブログを書きます。 次からは、予備試験・司法試験向けの内容も書きますのでもう少々お待ちください。 先日、電車に…

勉強の効率化と手抜きの違い 量より質の弊害

合格者はやっぱりたくさん勉強している さて、ここのところは、行政書士試験の話や宅建の過去問解いてみたシリーズをやっていました。 今日は、法学習者全般向けです。 テーマは、勉強の効率化です。 昨今は、勉強の方法論に関する本とかよく出てますね。 法…

宅建の問題を解いてみました!! 短答でも論じたい 

平成30年宅建過去問解説後半戦 【問6】 正解 1 法定地上権の問題です。嫌ですね、難しいですね。予備試験・司法試験に合格した頭のいい人達も、結構苦手意識を持っているのが物権分野です。難しいものは基本的に誰にとっても難しいんです。自分だけではな…

宅建の過去問を解いてみた!! 短答問題の読み方・解き方を解説

法的思考を大事にしてください 先日、宅地建物取引士資格試験(以下、宅建)を受験予定の方から民法について個別指導をしてほしいとのご依頼を頂きました。 その準備としてまずは過去問を解いてみたのですが、宅建の問題は、基本的知識を問う良問が多く、知…

行政書士試験について 一発合格も夢じゃない??

散々予備試験・司法試験について書いていますが・・・ 今回は、コーヒーブレイクです。 読者層を広げていきたいという意味も含めて、私の資格を一つ公開いたします。 実は6年前に行政書士の資格を取得しています。 正直、行政書士の仕事をしたいと思ってい…

短答対策と論文対策は異なるのか?? 不合格者の勘違い

予備試験・司法試験合格者のシンプルな視点 今回は、前回からの続きのような内容になります。 短答対策と論文対策についてです。 タイトルに「不合格者の勘違い」とあえてショッキングなワードを使ってみましたが、この勘違いは、予備試験・司法試験の問題の…

短答式と論文式の勉強比率 「時期による」は正しくない?!

法律問題の本質は同じ 予備試験・司法試験は、短答式と論文式という異なる形式の出題があるため(予備は口述式もありますね)、どう勉強を進めていけばいいのか悩む人が多いようです。 そこで今回は短答式と論文式の試験対策をどういう比率で進めていくべき…

起案の仕方 答練を受けても伸びない人へ

予備校の答練って意味あるの?? 司法試験・予備試験の合格を目指す人が必ずぶつかる壁は、論文突破の壁です。 どれだけ勉強して法知識をため込んでも、文章の形式で法律問題に対する解答を導けなければ、司法試験・予備試験の合格はあり得ません。 行政書士…

「聞けばわかる」は大うそ!! インプット学習のポイント

聞いてもわからないものはわからない さて、今回からは、私の経験に基づいて「どう法を学ぶか?」ということについて書きたいと思います。 まずは、誰かの話を聞く、本を読むというインプット学習についてです。 法学の分野でも多くの講座や書籍があるため、…

予備試験・司法試験合格者のマインドセット 自己肯定感の意味を再確認しよう

イマイチ前進できない人は、自己肯定感を誤解している人が多い 今回は、心の話をしましょう。 以前に少し心の話をしたいということにも触れましたが、私は正直なところ予備試験・司法試験に合格したいなら、法知識よりも心をコントロールする術を学ぶ方が重…

法を使うにはマクロな視点も必要 正義公平の理念

予備試験・司法試験にはあまり関係ないかもしれませんが・・・ 今回のテーマは、予備試験・司法試験の対策としてはこれまでのテーマより重要性が落ちるかもしれません。 ですが、無論、重要な視点です。 正義公平を図るという視点です。 正義公平の意義は、…

法的な文章の書き方 予備試験・司法試験の落とし穴

答練を受けまくっている受験生がはまりがちな落とし穴 さて、ある程度、私の法に対する考え方をお伝え出来たと思いますので、今度は、法に当てはめるべき事実の方に視点を移してみましょう。 当ブログで何度も言及している通り、法から要件を導き、その要件…

理由付けの方法3 客観・主観パターン

行為の法的性質を分析する 例えば、刑法の「他人の財物」(刑法第235条、窃盗罪)という構成要件について考えてみましょう。 特に「他人の」と言えるためには、他人の占有が認められなければならないというのが、占有説からの帰結です。 そして、占有され…

理由付けの方法2 形式的理由・実質的理由パターン

目的論的解釈の場合 例えば、民法第110条の「第三者」の意義を趣旨から解釈するとします。 民法第110条の趣旨は、無権代理人が代理権を有するかのような外観を正当に信じた者を保護するというものです(表見法理)。 この趣旨から考えると、「第三者」…

理由付けの方法1 必要性・許容性パターン

必要性・許容性パターン 前回、必要性・許容性パターンの特徴は、対立利益を拾いやすいことにある説明しました。 必要性は、主に権利行使をする側・権限を行使する側の利益を含んでいます。 他方、許容性は、その権利行使・権限行使が行き過ぎていないかとい…

法的なものの見方・考え方(7) 今すぐ使える理由付けの方法論

理由付けの三本柱 法律論を組み立てていくにあたって、理由付けは不可欠です。 このことは、多くの予備試験・司法試験受験生が意識しているようで、基本的には何かしらの理由付けをしながら論述を進めているのが多数派だと思います。 少し受験戦略的な話にな…