予備試験に合格した私だから伝えられる!法学の基礎基本!

予備試験・司法試験の合格を目指していた私が法学の基礎基本とは何か…ということに悩み苦しんだ結果、たどり着いた答えを書き綴っていきたいと思います!難しい論点を解説しようとはしていません。法律の資格試験に合格するのに必要なことは法学の基礎基本を見極め、理解することだけです!

短答式と論文式の勉強比率 「時期による」は正しくない?!

法律問題の本質は同じ

予備試験・司法試験は、短答式と論文式という異なる形式の出題があるため(予備は口述式もありますね)、どう勉強を進めていけばいいのか悩む人が多いようです。

そこで今回は短答式と論文式の試験対策をどういう比率で進めていくべきかについてブログを書いていきたいと思います。

 

まず、短答式論文式の勉強比率について「時期による」という意見がありますが、これについて少々注意喚起することから始めたいと思います。

例えば、試験日から遠い時期は、論文式試験の対策をしましょう、というのが一般的なアドバイスだと思います。

ですが、論文式試験は、ご存じの通り結構難しいのです。

法的思考の基礎ができていないままに答練や過去問を解いてみても、消化不良のまま数だけこなすという状況に陥ってしまうことが多々あります。

バットの振り方もよくわからないままピッチャーの投げるボールを打つ練習をしてもなかなか上達しないですよね?

単純に「時期」だけを指標にして勉強比率を決めると上記のような非効率さが生じてしまうのです。

 

私の考えとしては、時期に関わらず自分自身の現在地に応じて勉強比率を決めるべきだと考えています。

例えば、論文式試験の問題がどれも難しいと感じるレベルであれば、短答式論文式の比率を9:1として進めていきましょう。

ここでいう「難しい」とは、問題の意味が分からないとか、制限時間内に解ききれないとかいう場合を指します。

論文式が難しいと思う原因は、主に①知識不足②法的思考が脳内で確立できていない③問題文が長くなることで脳内が混乱してしまうことが考えられます。

短答式の問題(特に過去問)は、論文式対策につながる知識の宝庫なのでやるだけで①を解消していけます。

ちなみに、短答知識だけでは論文対策として不十分ではないかと考えがちですが、単に「合格」というレベルで見れば十分だと思います。

短答知識が正確に使いこなせていれば、論文式試験で知識不足があっても致命傷にはならないと思います。

 

そして、短答式試験論文式試験も結局は同じ法律問題です。

各予備校の短答過去問解説を読んでいるとあまり感じられませんが、実は法的三段論法を修得するミニエクササイズとしてとても有益です。

三段論法を意識しながら短答を解くと自然と法的思考が養われていきますから、短答式対策が論文式対策を兼ねることになります。

これで②の問題もクリアしていくことになります。

この点は、次回改めて書きたいと思います。

 

やみくもに論文式問題の演習を増やす最大の問題は、③にあります。

上記にバッティングの例で示したように、自分の実力の遥か上の課題に取り組んでも成長は難しいです。

法学における成長に100段飛びはあり得ないのです。

難しすぎて脳内が混乱するような問題に慣れることも必要ではありますが、「急がば回れ」とも言います。

まずは「答えもわからない」というレベルから「答えはわかる」というレベルへ「答えはわかる」というレベルから「答えを導く論理までわかる」というレベルに移行していく過程を意識しましょう。

短答のような短い問題文で正確な理解を身につけられれば、短答の拡大バージョン問題である論文も自然と解けるようになってきます。

 

短答式試験を通じて法的思考の基礎が身についてきたら、徐々に論文式の問題に取り組む比率を上げていくといいと思います。

試験直前期に短答に集中すべきか、という点については、人によると思います。

私自身は、特に司法試験直前期は、短答の成績が安定した感があったのでほとんど短答対策をしていなかった気がします(全くやらなかったわけではないですが・・・)。

予備試験の場合は、短答と論文と分かれているので、短答直前期に短答対策のみに集中するのもいいかもしれません。

もちろん、その際、法的思考を意識しながら勉強を進められれば、その後の論文対策へも好影響です。

 

予備試験・司法試験受験生の中には情報処理能力に長け、地頭がいい人が結構いますから、いきなり論文式試験を始めても何とかこなせてしまう人もいます。

が、予備試験・司法試験合格者の中にはそうではない人もいます。

安心して「我が道」を進み、自分なりの成長曲線を描いていきましょう。