起案の仕方 答練を受けても伸びない人へ
予備校の答練って意味あるの??
司法試験・予備試験の合格を目指す人が必ずぶつかる壁は、論文突破の壁です。
どれだけ勉強して法知識をため込んでも、文章の形式で法律問題に対する解答を導けなければ、司法試験・予備試験の合格はあり得ません。
行政書士や宅建などなど、いろいろな法律系資格試験がありますが、特に起案の力が求められる司法試験・予備試験です。
今回は、論文突破のカギを握る起案について考えていきましょう。
起案力を高めようとする受験生がほぼ全員考えるのは、各予備校の答練の受講ですよね。
初めに簡単に各予備校の答練に対する私の見解を述べておくと、正直どこの答練を受けていてもさほど大差はないです。
実は、私自身「I塾」「L○○」「T研究所」の答練を全て受けたことがあるのですが、どれも内容的にはそれなりの水準に達していて、どれも添削結果を含めて十分に満足いくものではなかったかなと思っています。
値段やオプション等を加味して自分にとって一番いいと「思える」ものを受講すればいいと思います。
受講生が多いとか、論点的中とか、甘言に乗せられそうになりますが、そんなに合否に関わりません。
次に答練を進める人の中に「時間制限に慣れる」ことを挙げる人がいますが、この点は注意した方がいいと思います。
私は、答案の型が身につけば自然と制限時間内に書ききれるようになると考えています。
もちろん、時間制限に慣れるために相当数の数をこなす練習も必要ではありますが、それは、きちんとした法的三段論法で答案を完成させられる段階に至って初めてするべきです。
そうでなければ、単に名ばかりの答案練習会で雑文を重ねるだけだからです。
これでは、時間も無駄にしますし、法律問題の本質を見抜く目も養われません。
最後に、起案をした際は、誰かに添削してもらうのが一番いいです。
だから、多くの受験生は、答練を受けると思うのですが、予備校の添削は、少々甘く感じます。
各予備校の答練に満足できなかったという上記の記述は、この点が一番大きいです。
そのため、予備試験に合格する前年は、知り合いの弁護士にお願いし、個別指導のような形で答案添削をお願いし、自分の疑問点を全て解決するようにしました。
設問から何を把握するか?問題文をどう読むか?規範をどう立てるか?あてはめをどう処理するか?等々、一つの起案をするだけでも考えるべきことや学ぶべきことはたくさんあります。
それを予備校の答案添削及び解説程度で済ますのは、とてももったいないと思います。
法知識は増えるかもしれませんが、実務家が持っている法感覚が養われずらいのは、答練の大きな問題だと思います。
法「感覚」ってすごく大事ですよ。
いくら知識があっても、その底にある感覚がなければ、知識を「使いこなす」ことは、できません。
「論証貼り付け」で批判されるのは、ここにポイントがあると思います。
すでに答案添削のご依頼も賜っておりますが、今後も引き続きお待ちしております。
ご興味のある方は、コメントでお気軽にご質問いただければ幸いです。