「聞けばわかる」は大うそ!! インプット学習のポイント
聞いてもわからないものはわからない
さて、今回からは、私の経験に基づいて「どう法を学ぶか?」ということについて書きたいと思います。
まずは、誰かの話を聞く、本を読むというインプット学習についてです。
法学の分野でも多くの講座や書籍があるため、近年インプット学習の素材に困るということは、ほぼないと思います。
が、本を読んでいるのになかなか理解が進まない。
講義を真面目に聞いているのに、「わかった!!」と思えない。
なんてことはありませんか??
今回は、そんなあなたに朗報です。
そもそも、「聞けばわかる(読めばわかる)」という考え方は、間違っています。
なぜなら、人が情報を認知するのには、限界があるからです。
勘違いしてやみくもにインプット学習に走るのは辞めましょう。
人が情報を脳にインプットする過程を考えると、外部から入ってきた情報を五感でキャッチすること、そして、その意味を理解することの2段階の過程があります。
五感でキャッチする情報は、人によって違うことがあります。
例えば、同じ本を読んだ友人の質問に対し「そんなこと書いてあったっけ??」となったことありませんか?
同じ言葉を聞いたり、読んだりしてもその言葉に深い意味を見出す人とそうでない人がいます。
例えば、LGBTという言葉を見たときに、敏感に反応する人とそうでない人がいます。
「言葉を知っている」という意味で「意味を理解する」ということに大差がなくても、その言葉の裏に広がるさらなる世界への理解という意味では「意味を理解する」ということにとてつもない差があると思います。
つまり、人は、自分が見たり聞いたりしたものを「現段階の自分なりの理解」で理解することしかできないのです。
というわけで、五感を通じて様々な情報をキャッチすることができても、それを意識下に置き、かつその意味を理解することには限界があるということを前提としてインプット学習を進めていく必要があると思います。
では、「限界」をより詳解しましょう。
人は自分の脳内にある情報と外部から入ってくる情報を「=(イコール)」で結びながら、その意味を理解していきます。
逆に「=(イコール)」で結び付けられなければ、その情報に意味を見出せず理解ができないものと考えられます。
例えば、様々な言語を考えてみてください。
日本語ならわかります、英語で話されてもわかりません、でも、知っている単語なら聞き取れますというような話です。
自分の知っている言葉なら五感で拾った情報を「=(イコール)」の図式に当てはめられるのですね。
そのほかにも、Aという情報とBという情報が表面的には違う話でも、それを図示したときのイメージが「同じ」であれば、「=(イコール)」の情報としてその意味を理解することができる可能性があります。
頭のいい人がスムーズに情報をインプットしていけるのは、新たな情報を「=(イコール)」で結び付ける元情報が豊富なのかもしれません。
「どこで使うんだよー」と文句を言っていた膨大な受験知識も新たな学びに必要だったのかもしれないと自分自身を省みる今日この頃です。
インプット学習のポイントは、「=(イコール)」です。
図の多い教科書の方が分かりやすいというのも何だか納得できませんか?