予備試験に合格した私だから伝えられる!法学の基礎基本!

予備試験・司法試験の合格を目指していた私が法学の基礎基本とは何か…ということに悩み苦しんだ結果、たどり着いた答えを書き綴っていきたいと思います!難しい論点を解説しようとはしていません。法律の資格試験に合格するのに必要なことは法学の基礎基本を見極め、理解することだけです!

課題テスト終了のお知らせとABprojectのサービス紹介

*長い期間お付き合いくださった皆様ありがとうございました。

 

昨年から約6か月にわたり続けてきた課題テストも無事終了致しました。

法学の基礎基本を作るというABprojectの基本理念を実現するために必須の問題を掲載してみたのですが、お役に立てましたでしょうか?

特に出題者の一言には注目して頂きたかったところです。そこには、法律系難関資格試験突破に必要なキーポイントが数多く含まれているからです。

 

*なぜ基礎基本にこだわった指導なのか?

 

添削指導を始めた際、

「自分は法学の基礎基本を理解しています」

「これくらいの問題なら解けます」

「解説を読めば大体わかります」

などとお話される予備試験・司法試験不合格者の方が多いことに驚きました。

かつての自分もそうだったのですが、「自分でできると思っているレベル」と「現実のレベル」の差を把握できていない方が多いのです。そもそも、法学の基礎基本すらわかっていない深刻な低レベル(100%不合格になるであろうレベル)であるにもかかわらず、です。

 

結局、実力が伸びないのは「基礎基本が固まっていないから」というケースがほとんどですが、多くの予備校やロースクールなどで教えられる内容は、高度な学説や判例知識の解説、答案の書き方など、実利のありそうなことばかりです。

一方で、条文の読み方や法的三段論法の仕方、論点の見つけ方、法律論の基礎になる視点や考え方など、基礎基本部分は、さらっと終わります(高度な法律論の話でもこの部分を永遠繰り返すだけなのですが、「見える人にしか見えない世界」なので教わらないとわからないかもしれないですね)。

その結果、上記の通り、基礎基本でのつまずきに気付けないまま、実践的な議論の世界をプカプカ漂うだけの時間が出来てしまうのですね。

 

それでも悲しいことにいつの間にか「基礎基本がわかった」という状態に達してしまう方がいます。この業界には「もともと優秀な方」が相当数いるからです。すると、相当数の優秀な方は現行のシステムの中で難関試験を突破していきますから、「現行システムに問題はない」ということになるわけです。「悪いのは実力を付けられない受験生だ!」という話です。

 

それは確かにそうかもしれませんが、「もともと優秀な方」がどんどん成果を出すだけの世の中はおもしろくないと思いませんか?

「凡人」「弱者」が努力して道を切り開ける世の中があってほしいと思いませんか?

 

その方法を考えた結果が「基礎基本を徹底的に極める」という戦い方だったのです。これは私自身の実体験に基づくものです。私自身、予備試験・司法試験の受験を通じて自分の非優秀さを涙が出るほど自覚し、何度もあきらめた方がいいのではないかと思いました。

しかし、「初志貫徹」、「弱くても勝てる」、「結局優秀な奴がいい思いするんだよね?という卑屈な人間になりたくない」という強い思いで何とか乗り切ってきました。

 

課題テストは、一見誰でも答えられそうな簡単な問題ですが、しっかり解いてみると学ぶことが多い良問ばかりです。単なる知識の確認だけでなく、論文基礎力も養えるような構成になるよう工夫しました。

「一見簡単な問題をきちんと解く」ことは、伸び悩む全法律系資格試験の受験生にお勧めしたい努力の方法です。

 

*ABprojectのサービス紹介

 

「一見簡単そうに見える問題をきちんと解く」と言われてすぐにできる人は相当な実力者だと思います。これが出来れば、どんな法律系難関資格試験も合格は時間の問題でしょう。

ABprojectは、一人でも多くの方に、一日でも早く、法学の基礎基本を身につけて頂くことを目指しています。そこさえクリアすれば、あとは勉強すればするだけ実力が上がっていくはずです。基礎基本を身につけるということはそういうことです。

以下、ABprojectのサービスをご紹介します。

 

・法学のコンパス1~総論~

法学の基礎基本を極めるならまずはここから。法的な見方・考え方にフォーカスしてシンプルにまとめました。旧・法学のコンパスを改定加筆した最新版です。

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・法学のコンパス~各論~

法学のコンパス1の続編。法的な見方・考え方の一般論にフォーカスした法学のコンパス1に対して、法学のコンパス2は、より具体的に各法律に特有の視点に迫っています。もっとも、「法学の基礎基本を大切にする」という姿勢は、不変であります。各法律それぞれの学習ポイントというよりは、憲法を頂点とした法律相互のつながりを強調した内容となっています。

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法律学習のお悩み相談

勉強方法、モチベーション維持、時間の使い方などなど、お気軽にお問い合わせください。資格の種類によっては、お答えできない可能性があります。回答者の保有資格・修飾歴等のプロフィールについては、ココナラ内でお知らせしています。

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・短答対策

短答過去問を文章で解答するトレーニングを通じて、法的思考力を高めてもらうことが目的です。「文章で解答」とは、論文式試験で解答するように法的三段論法に沿って解答を導くということです。

いずれ論文式試験を受ける必要がある予備試験・司法試験受験生には特におすすめです。短答式の問題を法的三段論法できちんと考える訓練は、法学の基礎力を養うのにうってつけです。素材は、任意の過去問を利用します。

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・課題テスト添削

言わずと知れた課題テストの添削指導です。

すでに公開されている課題テストを文章で解答して頂きます。それに対する添削を通じて法的思考の誤りや基本的知識の確認など、法学の基礎基本をお伝えしていきます。

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行政書士試験合格サポート

筆者自身、学部4年時に行政書士試験に合格しておりますので、大学生でもきちんと勉強していれば、合格のチャンスはあるのではないかと思っています。繰り返しになりますが、「基礎基本を固めること」が大事です。完全月謝制で限られた人数を対象に徹底サポートすることを目指しています。

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司法試験予備試験合格サポート

司法試験・予備試験の合格に向けて、その基礎基本を徹底的に磨けるようサポート致します。いわゆる試験対策・受験テクニック的な指導に関しては、大手予備校に劣ると思います。他方で、基礎基本へのこだわりを徹底し、合格に不可欠な「自習力」を高められるように指導を工夫しています。

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・予備試験過去問添削

予備試験の過去問を用いた添削指導です。ここでも基礎基本にこだわって、言葉を惜しまず徹底的に丁寧に指導します。

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・司法試験論文添削

こちらは、司法試験過去問を用いた論文添削指導です。採点実感や出題の趣旨を読んで絶望している受験生に基礎基本の大切さを改めて解くことをモットーに添削指導に臨んでいます。悪い答案を書かなければ、自ずと合格は近づいてきます。

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・論文インスタント添削

司法試験・予備試験過去問の簡易版添削です。以前より、司法試験・予備試験向けの添削指導は行っていたのですが、徹底的に丁寧な添削指導ゆえに費用が比較的高額になってしまうきらいがありました。

当サービスは、「お試しで添削指導を受けてみたいという方」や「答案のここを見てほしいというポイントがはっきりしている方」にお勧めです。

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・予備試験過去問添削(お徳用)

予備試験過去問添削を基本7科目分まとめてお申込みいただければ、お得に添削指導が受けられます。 

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・司法試験論文添削(お徳用)

こちらも司法試験論文添削をお得に受けられるプランになっています。基本7科目をまとめて受けてみることで、科目に左右されない書き方の基礎もわかるでしょう。ここだけの話・・・論文の基礎点を高める効果があります。

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以上です。

またいつかブログを更新するかもしれません。

それでは。

 

ー今後、本格的に答練に挑戦したい方はLECがおすすめ!ー

 

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行政法課題テスト③正解発表 合格に必要な「地力」の付け方

遠回りのように思える道のりが結局一番早い

結局のところ、予備試験・司法試験の合格実績は、学歴(偏差値)に表されるような「地力」の差に左右されるところが大きいよ、という残念なお知らせを前回のブログでしました。もちろん、「学歴(偏差値)=合否結果」が全てではないですが、小手先のテクニックや効率性を超えた「地力」が合格に不可欠な要素であることは間違いないと思います。

そこで、今回は、合格に不可欠な「地力」を付けるポイントを将棋の世界から学んでみましょう。

 

①本筋(プロ筋)とイモ筋の違いを見極める

将棋の世界では、本筋(正しい方向性の差し手)、イモ筋(誤った方向性の差し手)といった用語を使います。大きく成長していく人は、本筋とイモ筋との違いを見極める力が高いようです。

法律も同じです。どんな論点も検討の正しい方向性があります。条文の文言や趣旨、念頭に置くべき法的利益などに鑑みて、「この方向性で考えよう」という判断を感覚的に行い、正しい方向に向かって法的思考を進められるようにならないと、複雑な法律問題を解けるようにはなりません。「大局観」という言葉で表現してもいいかもしれません。「感覚的」という表現に違和感を感じる方もいるかもしれませんが、対局中の棋士の脳を調べると意外にも右脳の働きが活発になっているというデータがあるそうです。

インプット学習の段階から、正しい方向に進むための視点・考え方のパターンを意識しつつ、既存の法律論に親しむことが、「本筋を見極める力」を養うと思います。

 

②自分なりの理解

将棋に強くなるためには、人並外れた記憶力も大事ですが、それだけではダメだそうです。見たり聞いたりしたことを「自分なりに理解」しないとダメなのです。

「講義で学んだことを復習する」方は多いと思いますが、その中でも伸びる人とそうでない人の差があります。これは、見聞の先にある「自分なりの理解」を得るか否かの差に他ならないと思います。

仮に間違えて理解していても構いません。後で修正すればいいだけだからです。一方で「自分なりの理解」までたどり着けていないと、そもそも「たたき台」がないので、次の段階への一歩が小さくなってしまいます。

 

③考え続けられる

「考えてもわからないことを答えが出てこないことを考えるのは非効率的だ。」という意見はあると思います。しかし、強くなる棋士はそういう営みを好む人ばかりだそうです。脳科学の分野でも「じっくりと考えること」が後のひらめきにつながる効用があることは認められています。

法学習でも「分からないけど、事あるごとに考え続けられること」は、目標が高ければ高いほど大事だと思います。法理論を理解するために必要な「感覚」を養うのに不可欠だからです。「大局観」のようなものだと思いますが、しっかりと考え、勉学を積んできた人達だけが持つ「感覚」を共有できないと踏み入れない領域があります。さらに、すぐに理解できなくてもあきらめない精神力を得るためにも必要だと言えるかもしれません。

いずれにしても、いわゆる「効率性」を求めることは、高い山を登る「地力」を損なうものかもしれません。

 

④一人でも力を伸ばせる

棋士になるために面倒見のいい師匠に弟子入りしても、全ての人が棋士になれるわけではありません。同じようにある予備校の実績ある人気講師に教わっても全員が合格するわけではありません。

結局、伸びていく人は、他人の助けを得つつも、一人で努力できる人なんだと思います。「一人で努力する時間」の密度を上げるために、他者と共有する時間を如何に活用するかが大事なのではないでしょうか。

 

ABprojectでは、自習力の養成を常に念頭に置きつつ、添削指導を行っています。「法学のコンパス」も「自分で読み解く力」につながる情報をコンパクトにまとめたものです。ぜひご覧ください。

 

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※過去の将棋関連のブログ記事はこちら

abproject.hatenablog.jp

 

 

それでは行政法課題テスト③の正解と出題者の一言です。

まだ問題を見ていないという方は、先にこちらをご覧ください。

 

abproject.hatenablog.jp

 

 

問1→×

(出題者の一言)「条文適示→規範定立(要件定立)→あてはめ」は、論文式試験ではその重要性が指摘されますが、短答式試験ではないがしろにされがちです。法知識に対する理解を深めるため、論文式試験へのスムーズな対応を目指すなら、短答式試験でも法的三段論法は、しっかり意識して取り組むべきだと思います。

 

問2→×

(出題者の一言)条文の規定ぶりから読み取れる「法制度のしくみ」があります。教科書を読んで初めて分かるではなく、条文を読んだだけで粗方のことはわかるという法的読解力を身につけたいですね。この問題でそのきっかけをつかんでください。

 

問3→○

(出題者の一言)ある程度短答過去問を解いていくと、「問題文を読んだだけで答えが分かる」という段階になってきます。すると、条文の確認をサボったり、判例を雑に読んだり、いわゆる「手抜き」の癖が付き始めます。要注意です。

 

問4→○

(出題者の一言)当然の話ですが、「文言の定義」は正確に覚えましょう。法の世界では、同じ文言でもその意味することが違うという場合は少なくありません。文言の意味は、「解釈」によって初めて導かれるという基本を忘れないように。

 

問5→×

(出題者の一言)条文を読めばすぐに答えられる問題です。ですが、よく問われる条文に関しては、条文を引かなくてもだいたいは答えられるように事前準備することをお勧めします。短答対策になるのはもちろん、論文でも重要な時短対策になります。

 

これにて課題テスト全46回(全230問)が終了しました。

全問しっかりと解ききれば、かなり法学の基礎基本がわかってくるのではないかと思います。論文基礎力の養成につながりますし、基本的な知識もそれなりに確認できるはずです。その上で、ここで学んだことを前提にさらにご自身で学習の範囲を広げていってもらいたいと思います。

 

ABprojectの大きな目標は、受講者の方を合格させることではなく、受講者の方が自力で合格する力(学ぶ力)を身につける「自習力」を養成することにあるからです。

 

課題テストの添削指導、予備試験・司法試験過去問の添削指導はこちらから受け付けております。

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行政法課題テスト③ 予備試験界・司法試験界の真実

小手先のテクニックだけでは、勝てない

言うまでもないことですが、予備試験・司法試験に挑戦する方々の中には頭のいい人がざらにいます。偏差値70オーバーは全然珍しくありません。当然、合格者における高学歴者の割合も相当高くなっています。

つまり、予備試験界・司法試験界の真実(この業界に限ったことではないかもしれませんが・・・)として、「『圧倒的に勉強できる人』に勝つ方法を考えないと合格は難しい」ということが言えるわけです。

 

こういう話をすると、すぐに「効率的な勉強法」「受験テクニック」的なものを求めてしまいますが、私の経験上、そういったものはあまり勝敗を分ける「違い」を生むものではないように思います。ゼミなどで同じように情報を共有し、同じような対策を講じていても、結果を残せるのは、結局偏差値が高い方の人という結論に終わることがばかりでした。

司法試験予備校からも、様々な講座が提供されるなど充実したサポートがなされている様子が伺えますが、合格実績を見るとその大半は結局高学歴と呼ばれる人たちで占められています。

www.shikaku-square.com

つまり、試験開始前から存在していた「格差」が最終的な合否の差になってしまう可能性が非常に高いということです。この差を埋める努力をしなければ、結局目標は達成されずに終わるでしょうし、「受験教育ビジネスの餌食」になるだけではないでしょうか。

 

添削指導をしていると「時間がない」「遠回りしたくない」という思いからか、「『正解』に早く辿り着かせること」を求める方が度々いらっしゃいます。上記の「格差」の問題を直視せず・・・。

このような勉強の進め方では超えられない現実があることは、上記の通りです。「高い山」を登ろうと最良の手段を選択したい気持ちはよくわかります。しかし、予備試験・司法試験のような「高い山」だからこそ、効率性・合理性といった「目先の利益」にとらわれた勉強ではなく、その本質を追求する学びを大事にする必要があると思います。最低限必要な「地力」を付けないと、高い山は登り切れないのです。

 

次回のブログでは、将棋の世界を参考に「地力」の伸ばし方について綴っていきたいと思います。

※法学の地力を伸ばすためには、学びの方向性を見失わないこと+基礎基本に沿った思考を何度も繰り返すことが大事です。そのヒントをつづったのが、こちらの「法学のコンパス」です。

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それでは、行政法課題テスト③の問題を公開します。

注意書き

 ・参照可六法等

 ・制限時間なし

 ・解答は記述式

 ・記述の構成要件→①正誤条文の適示問題となる要件問題の所在

 5問中4問正解で合格

 

 運転免許効力停止処分についてはその効力停止期間が経過しても当該処分が前歴となり被処分者の名誉・感情・信用等を損なう可能性が継続して存在するという法律上の不利益が存するからなお処分の取消しを求める訴えの利益が認められる

正誤

理由付け

 

 一定の処分又は裁決がされることにより重大な損害を生ずるおそれがある場合には差止めの訴えによる救済の必要性が認められるがその損害を避けるため他に適当な方法があるときは例外的に差止めの訴えによる救済の必要性が認められないものとされるそして差止めの訴えが適法に提起された場合被処分者の権利保護の見地から当該行政庁は直ちに当該処分を行うことができなくなると解することができる

正誤

理由付け

 

 課税処分を受けた納税者は当該課税処分に係る税金をいまだ納付していないため滞納処分を受けるおそれがあるときは課税処分の無効を前提とする債務不存在確認訴訟等を提起することができるとしても課税処分の無効確認訴訟の原告適格を有する

正誤

理由付け

 

 税務署長が所得税の更生処分に際し所得税を過大に認定するという違法があったとしてもそのことから直ちに国家賠償法11項にいう違法があったことにはならないまた市が管理する道路に設置された防護柵から幼児が転落する事故が発生した場合通行時における転落防止の目的からみてその安全性に欠けるところがなく当該事故が予測不可能な被害者の行動に起因するものであった場合には国家賠償法2条の営造物の設置又は管理の瑕疵があるとは言えない

正誤

理由付け

 

 裁判所は償うことができない損害を避けるために緊急の必要がある場合には義務付けの訴えを待たずに仮の義務付けの申立てを認めることができるまた義務付けの訴えが提起された場合は当事者の申立がなくても職権で仮の義務付けを認めることができる

正誤

理由付け

 

行政法課題テスト③の正解発表は明日2021年1月5日の予定です。

 

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行政法課題テスト②正解発表 真の法律家になるには?

判例・通説だから」って言う人の法的素養

昨日のブログは、「『エビデンス』を妄信していてはダメなのでは」というテーマでした。今回はその続きです。

研究者の仕事は、ある意味「エビデンス」を疑うことが仕事ですから、エビデンス至上主義に陥ることは少ないかもしれません。一方で、資格試験など「実益」を求められる場面では、「とりあえず『エビデンス』に従っておけば・・・」という思考になりがちだと思います。たとえそれが自分の考えと違っていても、最悪その「エビデンス」が誤りを含んだものであっても・・・。

しかし、プロフェショナルとして生きようとする人間が目先の「実益」に目をくらませ、真の正しさとは何か?を追求することをやめてはいけないと思います。

 

今回は、エビデンス至上主義に陥ったままプロフェッショナルになると何が起きるか?医学の現場からヒントをもらいたいと思います。

 

例1・・・エビデンスを悪用する製薬会社

edogawanavi.jp

法律の専門家としてエビデンスを活用することは必須ですが、それを疑い、時にそれを覆すくらいの気概をもっていなければ、エビデンスに流されるだけの「薄っぺらい法律家」になってしまうと思います。

法律家の仕事は、エビデンスを守ることではなく、クライアントの「真の利益」を守ることではないでしょうか?

 

例2・・・「エビデンスがないから」救われない命

diamond.jp

法律の世界でも前例が乏しいあるいはまったく存在しないケースは多々あります。そんなとき、エビデンス至上主義の立場に立ち、「信頼できるエビデンスがないから、訴えを諦めてください。」というのでしょうか?

法律家には、少数派の利益を守るために自らエビデンスを創出すべき使命もあると思います。与えられた「エビデンス」を鵜呑みにするだけでなく、その真の意義を問い、「エビデンス」の先へ進む力は、法律家を目指す今から養っていくべきではないでしょうか?

 

例3・・・結局一番大切なのは目の前にいる患者様

umezawa.blog44.fc2.com

教科書等で学ぶ学説・判例は、基本的に過去に起きた事例に関する見方や考え方を示すものです。もちろん、将来起きる事例についてその見方や考え方をそのまま「踏襲」(詳しくは記事を読んでください)することが出来る場合もあります。

しかし、全ての事例は、少なからず「何か違う部分」があります。その違いによっては、似た事例でも全く異なる見方や考え方をしなければならないこともあるでしょう。

要は、一番大事なのは、目の前にある「その事例」について深く考えることなのです。過去の事例に照らして使えるエビデンスを探すだけの勉強では、一番大事なことを見落としてしまうように思います。

予備試験・司法試験でも、判例と少し状況を変えた出題が度々行われます。これは、既存のエビデンスだけに縛られず、目の前の事例に向き合うことの大切さを暗に伝えるものと言えるのではないでしょうか?

 

それでは行政法課題テスト②の正解と出題者の一言です。

まだ問題を解いていない方は、こちらからご覧ください。

 

 

abproject.hatenablog.jp

 

 

問1→○

(出題者の一言)「論点として教わった内容以外は、法的に問題にはならない。」と考えるのは誤りです。争点とならなくても、法的にどう扱われるべきか、確認しておくべき話は、たくさんあります。そこを押さえる習慣があるか否かは、論点の理解度につながっていきます。

 

問2→×

(出題者の一言)前半は、行政法分野で学ぶ内容が刑事訴訟と絡んできた事例ですね。後半は、取消訴訟において「処分性」が争われる典型事例です。いずれの事例も「通達の適法性」を争おうとする点で共通していますが、それ同時に存在する「違い」に注目してほしいです。

 

問3→×

(出題者の一言)この問題は2つの論点に分けて分析できるといいなと思います。信義則を始めとする一般原則は、いつも「最後の手段」です。

 

問4→○

(出題者の一言)「行政法の論文問題=裁量権逸脱濫用」というようなイメージで、裁量権逸脱濫用を安易に使ってしまう人が多いように感じます。しかし、実際にはなかなかトリッキーなことをしていることを意識できていますか?通常の要件効果論とは趣がが違うことを感じられていると嬉しいです。

 

問5→○

(出題者の一言)通常、当事者を拘束する義務は、契約や法律に明記されているはずです。これが原則です。そうでない場合に当事者の義務を認めることは、例外であって、それを認めることには慎重さと丁寧さが求められることを意識してほしいです。

 

次回行政法課題テスト③(最終回)は2021年1月4日公開予定です。

テスト範囲は以下の通り。

・行政救済法

行政不服審査法とは

行政事件訴訟法とは

国家賠償法とは

・損失補償とは憲法の復習

 

地方自治

憲法の復習

 

真の法律家に必要不可欠な「法学の基礎基本」に徹底的にこだわって添削指導しています。

課題テストの添削指導はこちら↓↓

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予備試験・司法試験過去問はこちら↓↓

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「法学の基礎基本」を究極にシンプルにまとめた書↓↓

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行政法課題テスト② 「エビデンス至上主義」だからわからない

エビデンスは一つの指標にすぎないのに・・・

私は「そう考える根拠は?」という問いに疲れました。確かに学問を深化させていくためには、精緻な論理の積み重ねが必要で、そのために逐一根拠を求めることは大事なことだと理解しています。

しかし、納得できる(批判できない?多くの人に支持されている?)根拠があるからその答えが正解だとは限りません。あくまで答えを支える「基盤の頑丈さ」という程度問題であって、絶対不変のものではないのです。

エビデンス至上主義者のエビデンスに対する信仰心(妄信?)には、成長を妨げる大きな問題があるのではないか?」というのが今回からのテーマです。

 

・法的根拠は覚えるもの?

エビデンス至上主義者は、信頼できるエビデンスがないと不安になるという心理の下に行動していると感じます。法学の世界で見ると、ある論点についてすぐに通説・判例を頼り自説を持たない人は、典型例だと思います。

エビデンスを妄信するあまり「学説・判例に対してどう思うか?」「学説・判例がなぜそう考えるのか?」という理解のプロセスを看過し、すぐに暗記に走ってしまう。これは、効率的な学習方法のようでそうではないように思います。

確かに目の前の論点を(とりあえず)解決できる知識を身につけるためには、その論点に対する学説・判例を覚えてしまえば足りるでしょう。

しかし、長く法学習を続けていくと、学ぶべき論点はとてつもなく膨大であることがわかります。各論点について逐一「学説・判例エビデンスがないと不安」という姿勢で勉強していると(ほとんどの方は。一部例外もいるでしょう。)いつか必ずパンクしてしまうでしょう。

 

一方で、ある程度、法的根拠づけの仕方を学んでいくと、そこには一定の思考パターンや見方・考え方があることがわかります。逐一学説や判例の見解を求めなくても、一定の解答を自分の力で導く方法が見えてきます。

知識としてのエビデンスがなくても、自らの思考・経験からエビデンスを導くことが出来るのです。「現時点での」一つのエビデンスに過ぎない学説・判例に縛られず、多様な見解がありうることを受け入れられれば、妄信的な暗記学習から逃れ、もっと楽しく学べるのではないかと思います。

ちなみに、学説・判例の知識を軽視してもいいと言いたいわけではありません。「他者の意見・自分の意見とのバランス」を大事にした方がいいのではということです。「至上主義」が最高の結果を導くことはあまりないように思います。

 

判例・学説との向かい方についてはこちらの記事を参照ください
abproject.hatenablog.jp

 

 

abproject.hatenablog.jp

 

それでは行政法課題テスト②の問題を公開します。

注意書き

 ・参照可六法等

 ・制限時間なし

 ・解答は記述式

 ・記述の構成要件→①正誤条文の適示問題となる要件問題の所在

 5問中4問正解で合格

 

 行政機関は行政指導が出来る旨を規定した明文の規定がない場合でも行政機関の任務ないし所掌事務の範囲内であれば行政指導をすることが可能であり行政指導がされていることを理由として確認処分を留保することは直ちに違法になるとは言えないもっとも相手方が確認処分を留保されたままでの行政指導には応じられない旨を真摯且つ明確に表明して建築確認申請に直ちに応答すべきことを求めた場合には原則として違法の評価を免れない

正誤

理由付け

 

 墓地埋葬等に関する法律第13条に関して他の宗教団体信者であることだけを理由とする埋葬拒否は、「正当の理由によるものとは認められないと解釈した通達についてこの解釈を誤りと考える寺院は通達の内容に拘束されず同条違反を理由とする刑事訴訟においてその通達の適法性を争うことができるまた取消訴訟でその通達の適法性を争うことも可能である

正誤

理由付け

 

 パチンコ球遊器について約10年間にわたり非課税の取り扱いが続いていた後に法定の課税対象物品に該当する旨の通達が発せられた場合通達の内容が法律の正しい解釈に合致するとしても通達が発せられた後にされる課税処分は非課税の継続に寄せられた納税者の信頼を損なうものであるから信義則に反し違法である

正誤

理由付け

 

 裁判所は行政庁に裁量権が認められる場合判断過程において考慮すべき事情を考慮していないことを理由にその決定内容が社会通念に照らして著しく妥当性を欠くとして処分の違法を認めることができるがそもそも法律上不利益処分をすることができると規定されていても当該行政庁に裁量権が認められるとは限らない

正誤

理由付け

 

 ある産業廃棄物処理施設の建設計画があることを知った地方公共団体規制対象事業場に認定された処理施設について一定区域内におけるその操業を禁止する水源保護条例を制定した上で当該処理施設を規制対象事業場に認定した事例において最高裁認定前における事業者との協議規定が条例に盛り込まれていることなどに照らすと当該地方公共団体には事業者と十分に協議し事業内容の変更など適切な行政指導をしてその地位を不当に害することのないように配慮する義務があると判断した

正誤

理由付け

 

行政法課題テスト②の正解は明日2021年1月2日予定です。

暗記学習に頼らない、自分で考えられるにはどうすればいいかを追求した学習方法がここに!!

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行政法課題テスト①正解発表 自分といかに向き合うか~適度な自意識~

自意識の高さは成長を助ける

昨日のブログより「自意識」をテーマに書いております。

特に日本人は自意識が強くなる傾向があると言われています。和や礼儀を重んじ、他を尊重するという文化が強く影響しているのかもしれません。自意識過剰という自覚がない方も気を付けた方がいいかもしれません。

 

もっとも、「自意識が高い」ことは決して悪いことではありません。「自分」という存在を強く意識していれば、他人に流されることなく自分の理想や信念の実現に向けて努力を続けることができる側面もあります。自意識が「高すぎる」結果、人生に不都合が生じていることが問題なのです。何事も「過ぎたるは猶及ばざるが如し」ということですね。

 

さて、そこで「適度な自意識」を維持することが自分との向き合い方としてとても重要になります。今回は、そのヒントをご紹介できればと思います。

①何事もまずは「ありのまま」を受け入れる努力をする

自意識過剰になってしまうのは、意識の中で「何もかもを作り上げてしまう」からです。

「起こった出来事=失敗」と考えるのは、自分自身の評価の結果です。「他人からダメだと思われているのでは?」と考えるのも、自分自身の評価の結果です。そうしたものの積み重ねによって「自分はこうだ」と考えるのも、自分自身の評価の結果です。

自分で勝手に作り上げた「現象(≠現実)」が自分自身を苦しめているのです。まずは、「評価」を取り除き、ありのままの現実を捉える努力をしましょう。予備試験・司法試験で学ぶ「あてはめ」の技術は、上手く生きるための技術にもなります。

 

②目の前のことに没頭する努力をする

人は何かに没頭している間は、自分を邪魔する余計な心理にとらわれません。没頭する時間が長ければ長いほど、「自意識過剰な自分」からも長く逃れることが出来ます。その積み重ねは、緩やかに適度な自意識を形成してくれるでしょう。

ちなみに、「自意識過剰を克服しようと『無理して』没頭する状態を作ること」はお勧めしません。例えば、暇だと考えこんでしまうから休みの日にも予定を詰め込もうとするのは、逆効果になる可能性があります。あくまで、心の余裕を大事にしながら「没頭する時間」を作ってくださいね。勉強だけでなく、趣味や掃除、皿洗いなど、「何となく」できるものがおすすめです。

 

③世は諸行無常であることを知る

「自分」にこだわってしまうのは、「自分」を失うことが恐いからです。命を失うわけではなくても、「かつての自分」と「今の自分」が一致しないのは、「自分が知っている自分」を失うという点で死に近い恐怖を感じるかもしれません。

「他人の目」が気になるのも「今の自分」と「評価を失った将来の自分」との不一致が起きてしまうことの恐れが原因だと考えられます。

とはいえ、世は常に移り変わっていきます。仮に評価を失っても将来回復できるかもしれません。また、自分の意思に関わらず、日々自分は変わっていきます。

「これまでと同じように過ごしていれば、現状維持できる」という考えは、ある意味幻想かもしれません。諸行無常を知り、頑なな自分を少しだけ柔らかくしてみてはどうでしょうか?

 

それでは、行政法課題テスト①の正解と出題者の一言です。

まだ問題を解いていない方は、こちらから。

 

abproject.hatenablog.jp

 

 

 

問1→×

(出題者の一言)ある行為の適法性を判断する場合、その法的根拠を確認することは、当然の話です。論点であるから覚えるのではなく、法律論として当然考えるべき問題としてとらえられるようになるといいですね。

 

問2→×

(出題者の一言)問題の所在を適切に細分化できることは、法律問題解決の第一歩です。本問では、権限委任の問題と指揮監督関係の問題が全く別の問題であるとわかればオッケーです。

 

問3→×

(出題者の一言)本問も問題の細分化が一つのポイントになります。細分化した問題を適切な順序で検討することも時に大事なポイントです。判例・学説の知識がないと解答が難しいかもしれません。公法の特徴がよく表れた問題だと思います。

 

問4→×

(出題者の一言)法律に基づく行政の原理は、とってもとっても重要です。当原理を知識として知っている人は多いかもしれませんが、使えるレベルで理解している人は少ないように思います。行政法分野全般に渡って問題になる話なので、常に意識しておいてください。

 

問5→×

(出題者の一言)「法律に基づく法規創造力」の意義に関する理解を多面的に問う問題です。定義は当然覚えていると思いますが、使えるレベルで理解したと言えるためには、具体的な制度との関連付けをしておかないといけません。これを機に、インプットのポイントを押さえてみてください。

 

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次回行政法課題テスト②は、2021年1月1日(元旦)です。

テスト範囲は、以下の通りです。

・行政作用法

・行政立法とは

・法規命令及び行政規則とは

・委任命令及び執行命令とは

・通達及び要綱とは

・行政行為(≠行政の行為とは

・下命許可免除特許認可代理確認公証通知受理とは

・行政行為の瑕疵とは

・公定力とは

・違法性の承継とは

・行政行為の取消しとは

・行政行為の撤回とは

・行政行為の付款とは

・付款の許容性と限界とは

・行政裁量とは

裁量権行使の違法性判断基準

・行政上の強制手段とは

・行政執行とは

・即時強制とは

・行政調査とは

・行政罰とは

・行政計画とは

・行政契約とは

・行政指導とは

・行政手続とは

・行政手続法とは

・情報公開法とは

行政法課題テスト① 自分といかに向き合うか?~自意識過剰について~

自意識過剰になっていませんか?

・自意識とは

自意識とは、「自分」という存在に対して持つ意識のことです。人として生きていく上で、自意識を欠くことはできません。

※仮に自意識を限りなくゼロに近づけるとどうなるか?

⇒限りなくアホになれるそうですよ。

ameblo.jp

 

・自意識過剰とは

自意識を捨ててしまうと社会で生きていくことが難しくなることもあるので、それはそれで考えものですが、自意識を持ちすぎてしまうことも問題です。

いわゆる「自意識過剰」問題です。

 

例えば、

・面接などでは緊張しすぎて頭が真っ白になる

・周りに人がいる環境では集中できない

・自分自身の変化を嫌う

・自分以外の人の意見を受け入れられない

・「世の中はこんなものだ」が口癖になっている

などといったポイントに当てはまる人は、自意識過剰を疑った方がいいと思います。

 

・自意識過剰だと何が問題なのか?

①努力が実らない

自意識過剰の人は、「他人の目」を気にしすぎるあまり、ありのままの自分を表現することが苦手です。せっかく努力して実力をつけてきたのに、本番では「他人の目」が気になって実力を発揮できなかったということも起こるでしょう。

力を発揮すべき場面には「他人の目」があることがほとんどです。自意識過剰を克服しない限り、夢を叶えることはできないかもしれません。

予備試験の口述試験で苦労している方を時々見かけます。

 

②他人の目が気になって集中できない

上記の例では、物理的に「他人の目」が気になって集中できないケースを挙げました。もちろん、そういう場合もありますが、「他人の目」を想像することで集中力を失うケースもあります。

例えば、「不合格になったら、周りからどう思われるか?」「こんなことを聞いたら、バカだと思われるかも」など、思い当たる節はありませんか?

 

③成長の種を見逃す

人も物も日々「変化」していきます。世は「無常」です。これは自分自身も例外ではなく、毎日五感を通じて色々なものを感じ、心身で様々なことを考えるうちに「変化」しているはずです。これに気付くか気付かないかは、また別の話です。

自意識が過剰になっていると、今捉えている「自分」を常に追いかけようとしてしまいます。実際は変化しているにもかかわらず、それを看過して「昔の自分」をいつまでも「今の自分」だと認識してしまうのです。変化する「自分」に追いつけず、「自分」を見失ってしまうのが恐いからです。

ちょっとした「変化」を感じることが、努力のモチベーションにつながったり、軌道修正のヒントになったりするのですが、その変化に鈍感なため「成長の種」をみすみす逃してしまいます。

 

④成長のチャンスを逃す

③と似ていますが、こちらは、自らの意思で成長を放棄するというパターンです。

自意識過剰の人は、自分が変化することを嫌います。「自分自身の変化」とは、すなわち、「成長」と考えることもできます。

自分自身の変化を受け入れることが出来なければ、「成長」もありません。

 

⑤自己肯定感が育たない

「他人の目が気になる」「変化を嫌う」という特徴は上記で挙げたとおりですが、それゆえに、「新たな挑戦をしない」「ありのままの自分を受け入れられない」というのも自意識過剰な人の特徴に挙げられます。

新たな挑戦をしなければ自己肯定感を育てるのに必要な小さな成功体験を得られませんし、ありのままの自分を受け入れられないと、一生、自己肯定感は育ちません。

 

後日のブログでも引き続き「自意識」をテーマに記事を書いていこうと思います。

 

それでは、行政法課題テスト①の問題を公開します。

注意書き

 ・参照可六法等

 ・制限時間なし

 ・解答は記述式

 ・記述の構成要件→①正誤条文の適示問題となる要件問題の所在

 5問中4問正解で合格

 

 上級行政庁はその一般的な指揮監督権に基づき法律の特別の根拠がなくとも下級行政庁の権限を当該下級行政庁に代わって自ら行使することができるさらにその一般的な指揮監督権に基づき下級行政庁が行った違法・不当な行為の取消し又は停止もすることができる

正誤

理由付け

 

 法律の規定に基づいて上級行政庁から下級行政庁に対して権限の委任が行われた場合当該権限の行使については法律に基づく規律が図られるから両者の間に指揮監督関係は存在しないまた法律上の根拠なく権限を委任することは適法でありこの場合は委任庁・受任庁の間に指揮監督関係が発生すると解される

正誤

理由付け

 

 公法上の法律関係について本来私法上の法原理である信義誠実の原則を適用することは可能であるが課税をめぐる法律関係おいては平等原則に劣後すると解されるよって所得税に関する更正処分を受けた場合信義則違反を理由とする処分の取消しが認められる余地はない

正誤

理由付け

 

 法律に基づく行政の原理は自由主義と民主主義の観点から基礎づけられるその内容の一つである法律留保の原則から考えると法律に違反する侵害行政活動は許されないと言える例えば侵害留保説は課税処分に法律の根拠が必要となると考える

正誤

理由付け

 

 法律の法規創造力の原則から考えると国民の権利義務に関する一般的・抽象的規律を創造する力は法律に独占されていると解されるとすると地方公共団体が独自に条例を定めることは許されずかつ行政機関が法規を制定することは認められないと言える

正誤

理由付け

 

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