民法課題テスト⑦ 課題テストは「詰め将棋」と同じ
「詰め将棋＝基礎的な棋力養成」⇒「課題テスト＝基礎的な法学力養成」
将棋の藤井聡太七段がついに棋聖のタイトルを獲得されました。大変おめでたいことであります。
私自身あまり将棋には詳しくないのですが、藤井棋聖が幼い頃から詰め将棋を続けてこられたという話を聞いて、この課題テストはまさに「詰め将棋」と同じだと思いました。課題テストは、短文という見た目からフルスケールの論文問題とは違うものと思われるかもしれませんが、スケールの違いや一部の局面のみを切り取っているという点が違うだけでその「本質」は全く同じです。
藤井棋聖は幼い頃から小さな本の中に書いてある「詰め将棋」を解くことで、大きな将棋盤でも戦える盤石の基礎力を身につけていったんだろうと思います。皆さんも、課題テストを通じて、盤石の基礎力を身につけませんか？
課題テスト⑦は以下の通りです。
○注意書き
・参照可→六法等
・制限時間なし
・解答は記述式
・記述の構成要件→①正誤②条文の適示③問題となる要件④問題の所在
・5問中4問正解で合格
問１
土地の賃借人はその賃貸人が無資力でなくても、賃貸人の土地不法占拠者に対する物権的請求権を行使しうる。他方、建物賃借人はその賃貸人が無資力であってもその賃借権を保全するために建物賃貸人が建物の存する土地の賃貸人に対して有する建物買取請求権を代位行使できない。
（正誤）
（理由付け）
問２
離婚に伴う財産分与も、離婚に伴う慰謝料支払の合意も、詐害行為取消権の対象となりうるが、法律行為後の事情により債権者を害さない状態になっている場合は、もはや詐害行為取消権を行使できない。
（正誤）
（理由付け）
問３
家屋の所有者が、その家屋の隣家に居住し、常に出入口を監視して容易に他人の侵入を制しできる状況にあるとしても、その所有者がその家屋に錠をかけてカギを所持し、又は表札や張り紙により占有中であることを主張立証しなければ、家屋を事実上支配している状態とは認定されない。
（正誤）
（理由付け）
問４
占有回収の訴えに基づく損害賠償請求は、不法行為の特則として占有を奪われた時から1年以内に提起しなければならない。他方、詐害行為取消権にはそのような規定がないから、取消権に関する総則規定に準じて、債務者が債権者を害することを知って行為をしたことを債権者が知ったときから5年間経過するまでに訴えを提起して行使しなければならない。
（正誤）
（理由付け）
問５
Aは甲債権をCに譲渡した後にDにも二重に譲渡し、5月10日付の内容証明郵便によって甲債権をCに譲渡した旨を債務者Bに通知し、また、5月11日付の内容証明郵便によって甲債権をDに譲渡した旨をBに通知した。この2つの債権譲渡通知は、Bに配達されたものの、いずれが先に到達したかが明らかでなかったのでBが供託をした場合には、C・Dはいずれも、供託所に対して供託金全額の還付を請求することができる。
（正誤）
（理由付け）
解答は明日2020年7月28日発表！！
課題テストの添削希望は下記リンクより。
盤石の基礎力は継続あるのみ！！
