予備試験に合格した私だから伝えられる!法学の基礎基本!

予備試験・司法試験の合格を目指していた私が法学の基礎基本とは何か…ということに悩み苦しんだ結果、たどり着いた答えを書き綴っていきたいと思います!難しい論点を解説しようとはしていません。法律の資格試験に合格するのに必要なことは法学の基礎基本を見極め、理解することだけです!

行政法課題テスト③正解発表 合格に必要な「地力」の付け方

遠回りのように思える道のりが結局一番早い

結局のところ、予備試験・司法試験の合格実績は、学歴(偏差値)に表されるような「地力」の差に左右されるところが大きいよ、という残念なお知らせを前回のブログでしました。もちろん、「学歴(偏差値)=合否結果」が全てではないですが、小手先のテクニックや効率性を超えた「地力」が合格に不可欠な要素であることは間違いないと思います。

そこで、今回は、合格に不可欠な「地力」を付けるポイントを将棋の世界から学んでみましょう。

 

①本筋(プロ筋)とイモ筋の違いを見極める

将棋の世界では、本筋(正しい方向性の差し手)、イモ筋(誤った方向性の差し手)といった用語を使います。大きく成長していく人は、本筋とイモ筋との違いを見極める力が高いようです。

法律も同じです。どんな論点も検討の正しい方向性があります。条文の文言や趣旨、念頭に置くべき法的利益などに鑑みて、「この方向性で考えよう」という判断を感覚的に行い、正しい方向に向かって法的思考を進められるようにならないと、複雑な法律問題を解けるようにはなりません。「大局観」という言葉で表現してもいいかもしれません。「感覚的」という表現に違和感を感じる方もいるかもしれませんが、対局中の棋士の脳を調べると意外にも右脳の働きが活発になっているというデータがあるそうです。

インプット学習の段階から、正しい方向に進むための視点・考え方のパターンを意識しつつ、既存の法律論に親しむことが、「本筋を見極める力」を養うと思います。

 

②自分なりの理解

将棋に強くなるためには、人並外れた記憶力も大事ですが、それだけではダメだそうです。見たり聞いたりしたことを「自分なりに理解」しないとダメなのです。

「講義で学んだことを復習する」方は多いと思いますが、その中でも伸びる人とそうでない人の差があります。これは、見聞の先にある「自分なりの理解」を得るか否かの差に他ならないと思います。

仮に間違えて理解していても構いません。後で修正すればいいだけだからです。一方で「自分なりの理解」までたどり着けていないと、そもそも「たたき台」がないので、次の段階への一歩が小さくなってしまいます。

 

③考え続けられる

「考えてもわからないことを答えが出てこないことを考えるのは非効率的だ。」という意見はあると思います。しかし、強くなる棋士はそういう営みを好む人ばかりだそうです。脳科学の分野でも「じっくりと考えること」が後のひらめきにつながる効用があることは認められています。

法学習でも「分からないけど、事あるごとに考え続けられること」は、目標が高ければ高いほど大事だと思います。法理論を理解するために必要な「感覚」を養うのに不可欠だからです。「大局観」のようなものだと思いますが、しっかりと考え、勉学を積んできた人達だけが持つ「感覚」を共有できないと踏み入れない領域があります。さらに、すぐに理解できなくてもあきらめない精神力を得るためにも必要だと言えるかもしれません。

いずれにしても、いわゆる「効率性」を求めることは、高い山を登る「地力」を損なうものかもしれません。

 

④一人でも力を伸ばせる

棋士になるために面倒見のいい師匠に弟子入りしても、全ての人が棋士になれるわけではありません。同じようにある予備校の実績ある人気講師に教わっても全員が合格するわけではありません。

結局、伸びていく人は、他人の助けを得つつも、一人で努力できる人なんだと思います。「一人で努力する時間」の密度を上げるために、他者と共有する時間を如何に活用するかが大事なのではないでしょうか。

 

ABprojectでは、自習力の養成を常に念頭に置きつつ、添削指導を行っています。「法学のコンパス」も「自分で読み解く力」につながる情報をコンパクトにまとめたものです。ぜひご覧ください。

 

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※過去の将棋関連のブログ記事はこちら

abproject.hatenablog.jp

 

 

それでは行政法課題テスト③の正解と出題者の一言です。

まだ問題を見ていないという方は、先にこちらをご覧ください。

 

abproject.hatenablog.jp

 

 

問1→×

(出題者の一言)「条文適示→規範定立(要件定立)→あてはめ」は、論文式試験ではその重要性が指摘されますが、短答式試験ではないがしろにされがちです。法知識に対する理解を深めるため、論文式試験へのスムーズな対応を目指すなら、短答式試験でも法的三段論法は、しっかり意識して取り組むべきだと思います。

 

問2→×

(出題者の一言)条文の規定ぶりから読み取れる「法制度のしくみ」があります。教科書を読んで初めて分かるではなく、条文を読んだだけで粗方のことはわかるという法的読解力を身につけたいですね。この問題でそのきっかけをつかんでください。

 

問3→○

(出題者の一言)ある程度短答過去問を解いていくと、「問題文を読んだだけで答えが分かる」という段階になってきます。すると、条文の確認をサボったり、判例を雑に読んだり、いわゆる「手抜き」の癖が付き始めます。要注意です。

 

問4→○

(出題者の一言)当然の話ですが、「文言の定義」は正確に覚えましょう。法の世界では、同じ文言でもその意味することが違うという場合は少なくありません。文言の意味は、「解釈」によって初めて導かれるという基本を忘れないように。

 

問5→×

(出題者の一言)条文を読めばすぐに答えられる問題です。ですが、よく問われる条文に関しては、条文を引かなくてもだいたいは答えられるように事前準備することをお勧めします。短答対策になるのはもちろん、論文でも重要な時短対策になります。

 

これにて課題テスト全46回(全230問)が終了しました。

全問しっかりと解ききれば、かなり法学の基礎基本がわかってくるのではないかと思います。論文基礎力の養成につながりますし、基本的な知識もそれなりに確認できるはずです。その上で、ここで学んだことを前提にさらにご自身で学習の範囲を広げていってもらいたいと思います。

 

ABprojectの大きな目標は、受講者の方を合格させることではなく、受講者の方が自力で合格する力(学ぶ力)を身につける「自習力」を養成することにあるからです。

 

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