あなたが疎かにしているナンバリング その姿勢が伸び悩みの原因です
ナンバリングの軽視は要注意 形式面からわかる真の実力
今回は、ナンバリングについてです。
第1
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(1)
ア
(ア)
のような順でナンバリングをしていくことは、ご存じですよね。公式な法文書の形式に沿ったナンバリングです。
これをその通りに行っている受験生は多いと思うのですが、なぜナンバリングをするのかということを考えていない受験生が散見されるのは残念なことです。
ナンバリングを行う目的の一つは、読み手に答案の内容をわかりやすく伝えるためです。意味のまとまり毎に正しくナンバリングされていれば、読み手はとても楽に答案を読み進めることが出来ます。これは、添削指導を始めてから特に感じるようになりました。
また、ナンバリングによって法理論を構造的に理解していますよ、というメッセージを与えることもできます。大雑把に言えば、問題提起→条文・趣旨・規範→あてはめという枠組みをナンバリングで示せていれば、それだけで読み手は「正しく考えられているな」という印象を受けます。逆にナンバリングがおかしいと「あれ??」という違和感を感じます。解答者に対する印象が大きく変わってくるのです。無論、疑いの目を向けられた答案に対する採点は厳しくなります。
ABprojectでは、常々「答案は一つの作品である」と教えていますし、添削者もその意識を強く持って添削に臨んでいます。ナンバリングも答案という作品の一部であることに変わりありませんから、起案する時はぜひそこにも細心の注意を払ってほしいです。もちろん、ABprojectによる添削は、ナンバリングにも厳しいチェックが入ります。
以下の添削例は、添削の冒頭いきなりナンバリングに注意が入ったという例です。意識すれば直せるものなので、悪い癖がついてしまう前に、悪い癖になってしまっている場合はできるだけ早めに直すようにしましょう。
形式面については、今一度なぜナンバリングをするのかということを考えてほしいと思います。意味のつながりがある論述について異なる番号が振ってあると、意味のつながりをわからないまま書いている印象を受けます。冒頭の第1・1・(1)以下の記述から、理由ごとにナンバリングしてある点でとても違和感を感じます。