民法課題テスト⑦解答発表 基礎力を磨くなら多解より精解
問題数は少なくても身につけてほしい大事な情報を詰め込んでいます。
知識を身につけようととりあえずたくさんの問題を解こうとする方を見かけます。
確かに記憶を定着させるためには反復学習が欠かせません。しかし、それが通用したのは大学受験まででしょう。予備試験・司法試験レベルになると、「根性」だけで覚えられる量をはるかに超えてくることになると思います。現に有名高校・有名大学出身であるにもかかわらず、予備試験・司法試験に合格できない方が相当数いらっしゃいます。
勉強の工夫として、まずは「法学の思考枠組みを身につけること」が重要だと思います。これを知らずして知識を増やそうとしても、ほぼ不可能だと思います。仮に増やせても真の意味で使える知識が増えないため、どこかで必ずつまづきます。
では、法学の全体像を身につけるためにはどうすればいいの?という話ですが、その答えがタイトルにある「精解」です。こういう言葉があるのか知りませんが、一問一問きちんと解ききるという意味でこの言葉を使っています。短答式の問題を数多く解くと、何となく点数が上がって嬉しくなりますが、基礎力が身についてないと必ずどこかでつまずきます(大事なことなので2回言います)。そうならないように、きちんと「精解」しましょう。
以下、民法課題テスト⑦の解答と出題者の一言です。
まだ問題を解いていない方はこちらへ!!
問1→○
(出題者の一言)債権者代位権の転用は簡単そうで難しい話ですよね。普段から「原則は何か?」を意識して思考を始めることができていれば、いくらか易しくなるのですが。似て非なる問題に注意。
問2→○
(出題者の一言)日頃から条文に何が書いてあるのかちゃんと意識しましょう。「これは条文に定めがない部分の論点だ」と意識できるだけで、記憶をたどる端緒になります。
問3→×
(出題者の一言)なぜ判例を学ぶのか、がわかる一問ですね。「判例・通説は重要だから覚えて!!」という指導に無批判に従える人は、あまり法学に向かないように思います。無駄を省いて効率よく処理するのが、いい法律家だと思います。
問4→×
(出題者の一言)条文の知識を横断的に問うています。条文相互の関係性が見えてくると、法律を立体的にとらえられるようになり、さらに理解が深まっていきます。
問5→×
(出題者の一言)これもなぜ判例を学ぶのかがわかる一問です。供託金還付請求から債権者相互の対抗関係の話までスムーズに展開できるかが解答のポイントです。
課題テストを解いた方は下記リンクへ!!
出題者の一言に興味がわいた方はこちら!!
次回民法課題テスト⑧は2020年7月31日!!
テスト範囲は以下の通りです。
20・物的担保
(1)典型担保
・担保物権とは
・担保物権の種類
・留置権とは
・先取特権とは
・先取特権の種類
・物上代位とは
・質権とは
・質権の種類
・転質とは
・抵当権とは
・抵当権の効力とその範囲
・法定地上権とは
・劣後賃借人の保護
・抵当不動産の第三取得者について
・抵当権侵害について
・抵当権の処分
・時効と抵当権の消滅
・共同抵当とは
・共同抵当における配当
・根抵当とは
・根抵当の特殊性