なぜ予備試験に五回も不合格になったのか? 不合格のループから抜け出す方法
教科書も、問題解説も読めていなかった
2013年(大学4年時)→不合格(短答落ち)
2014年(社会人1年目)→不合格(論文落ち)
2015年(社会人2年目)→不合格(短答落ち)
2016年(社会人3年目)→不合格(短答落ち)
2017年(社会人4年目)→不合格(短答落ち)
2018年(社会人5年目)→予備試験最終合格
という不合格のループ。
今振り返ってもぞっとします。
「一生受からないのではないか?」
何度も思いました。
短答すら満足に受からない有様ですから。
この間、仕事もありましたが、自分なりに時間を作って毎日勉強していました。
短くても最低1~2時間程度は、本を開き勉強していました。
合格体験談を読んで「過去問が大事」「同じテキストを繰り返すことが大事」だとわかったので、それに従って「自分なりに」頑張ってやりました。
でも、本番では結果が出ず。
何度か問題集を回すうちにちゃんと解けるようになっていました。
解説も理解しているつもりでした。
「過去問であれば」合格点をとれる状態でした。
でも、全然受からなかった。
教科書もわかっていると思っていました。
「教科書に『書いてある』こと」は答えられたので。
でも、点数は一向に伸びませんでした。
激変した2017年冬、そして2018年春・夏
なぜ成績が上がらなかったのか。
その原因に気が付いたのは、2017年秋です。
数人の司法試験受験生と一緒にゼミをやってからです。
「自分は『条文に対する意識』が圧倒的に弱すぎた・・・」
教科書に書いてある論点解説・問題集の問題解説は、いずれも「その問題」に対する解説でしかありません。
それ以外の問いについては、必ずしも直接的な関係性を持ちません。
しかし、「条文」は、あらゆる法律問題の根底にあります。
「条文」に対する理解が不十分では、論点解説も問題解説も単なる暗記学習です。
「基本的な事項を前提とする理解」は、絶対に成立しません。
私が5回も不合格になったのは、これが原因でした。
いくら教科書や問題集で知識を増やしても、「条文」を基準にして整理できていなければ、それらが有機的に機能することはありません。
解いたことがある問題は解けても、そうでない問題に対応できないのは当然です。
「条文が大事」とは言われるものの、教科書や問題集の内容は、紙幅の関係上、「基本的な事項」の説明を省略しがちです。
司法試験の採点実感でも度々指摘される「基本的な事項」の理解を誤ってはいけません。
私と同じように不合格のループにはまるからです。
本に書いてある「基本的な事項」は、必ずしも真の「基本的な事項」を含んでいません。
「条文に対する意識」「条文に対する理解」は、当たり前のことであり、自分はできていると思いがちです。
しかし、不合格のループへの入り口は、案外意外なところにあるものです。
ABprojectは、一人でも多くの受験生を不合格のループから助け出すこと、そして、不合格のループに入れないことを目指し、日々「法学の基礎基本にこだわった添削指導」を続けています。