民法課題テスト⑩解答発表 なぜ基礎基本を大事にすべきなのか?
「正しく」学ぶうちに自然とわかることがあります
様々な方の法学習をサポートさせて頂くうちにわかったことがあります。
伸び悩んでいる人の共通点です。それは「『わかりやすい解説』を聞けば自分も理解できる」と勘違いしていることです。
わかりやすい解説は耳に残りやすいでしょう(逆に耳に残るから「わかりやすい」と言えるのかもしれませんが・・・)。しかし、それは「知っている」という域を出ません。予備試験・司法試験合格の目標地点である「自分で解ける」という状態までもっていくためには全然足りません。
その隙間を埋めるためには、自分自身の力で理解を深められるだけの知識と能力が不可欠です。予備校等の解説でその隙間を埋められると思っている方もいるかもしれませんが、それは大きな勘違いです。皆さんもご存じの通り、法律は難しいのです。指導者が本当に伝えたいことは、その手からこぼれ落ち学びたい人達の手にはなかなか届かないのが現実です。
だからこそ同じ教室で同じ講義を聴いていても理解できる人とできない人が出るのです。本当に成長したければ、「自分自身で学びを深める力」を身につけるしかありません。そして、それが基礎基本なのです。基礎基本が大事だとはよく言われますが、その理由を私はこのように考えています。
基礎基本は覚えるものとも言えますが、それ以上に「身につけるもの」だと思います。聞けばすぐにわかるものではありません。繰り返し練習しなければなりません。間違った癖を身につけないように、間違っていればその都度修正しなければなりません。これが「正しい」勉強です。
課題テストでは繰り返し基礎基本にあたる知識・視点・考え方を問い、添削を通じて間違いの修正を図っています。
ちなみに法学の基本的な視点や考え方をまとめた書がこちら!!少しずつ周知され、販売数伸びてきています。
では、民法課題テスト⑩の解答と出題者の一言です。
まだ問題を解いていない方は下記リンクより。
問1→×
(出題者の一言)様々な条文や法制度を比較しながら勉強することは、法に対する理解を深めるのに必須だと思います。それまで当たり前だと思っていたことが、実は特別なことだったことに気付いたりします。代理も事務管理も特別な制度です。
問2→×
(出題者の一言)条文の文言解釈から当然にはわからないときは、その趣旨に沿って目的論的解釈をします。条文には明示されていない判断基準を新たに作り出すわけです。趣旨そのものが判断基準になるわけではないことに注意。
問3→×
(出題者の一言)勉強を続けるうちに異論を感じる見解にぶつかることもあると思います。自分の意見は大事にしましょう。それが法を学ぶ楽しさにつながるからです。ただ、予備試験・司法試験合格を目指すなら、判例の意見は尊重しておいた方が無難です。
問4→○
(出題者の一言)法律論は、主張反論再反論・・・の形式で成り立ちます。ある程度要件効果に沿った立論をすることに慣れてきたら、それらが当事者のどちらから主張されているのか考える習慣をつけるといいでしょう。要件事実論は決して特別な勉強ではありません。
問5→×
(出題者の一言)短答の成績が伸びてこれば、論文の成績が伸びる時期もそう遠くないはずです。論文が書けるようになってくると、短答の問題に対する見方が変わってくるはずです。「短答⇔論文」を繰り返すうちに、問題形式に左右されない盤石の法的思考が身についてきます。出題形式にとらわれているうちはまだまだです。
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もっと学びたい!!熱意のある方はこちら!!
次回民法課題テスト⑪は2020年8月10日!!
テスト範囲は下記の通り。
23・親族法
・親族法とは
・婚姻の成立
・婚姻の無効と取消し
・離婚とは
・親子関係とは
・実子関係とは
・嫡出子と非嫡出子
・準正とは
・普通養子と特別養子
・養子関係の成立
・養子関係の無効と取消し
・離縁とは
・親権とは
・後見制度とは
・保佐制度とは
・補助制度とは
・扶養とは
24・相続法
・相続法とは
・相続とは
・法定相続とは
・相続の承認と放棄
・共同相続とは
・遺言とは
・遺言の種類
・遺贈とは
・遺留分とは
・遺産分割とは