商法課題テスト⑤ 生き急いでいませんか?
慌てない慌てない、一休み一休み
予備試験・司法試験など、難関試験に挑戦しようとする人には、常に目標を高く持ち懸命に努力を続ける人が多いように思います。ただ、「生き急ぐ」生き方だけが成功(?)への道ではないとも思います。人生の流れるスピードは、人それぞれ違うからです。
今回は、「生き急ぐ」をテーマにブログを書いていきたいと思います。
そもそも、「生き急ぐ」とは、やりたいことやするべきことを焦るように急いですることだそうです。死に向かって急いでいるような様子を指す言葉として使われることもありますが、これは「死に急ぐ」と表現するのが正しいそうです。
「生き急ぐ」人に対しては、個人的に「結果を残せる人」というイメージが強いように感じますし、このような見方に共感してくださる方もいらっしゃるのではないかと思います。しかし、予備試験・司法試験等の法学習指導を通じて、現実には必ずしもそうではないのかもしれないと思うようになりました。「生き急ぐ」ように生き、そして人よりも優れていると見られる結果を残せている人は、ただその人の生きるスピードに合う生き方をしているだけなのではないかと思うのです。
生き急ぐ人の特徴から見る生き急ぐことの問題点
①承認欲求が強い
誰かに認められたいという思いが強いエネルギーにつながることは実際あると思います。しかし、他人の承認を求める背景には、「自分による承認」の不足があります。言い換えれば、自己肯定感が低いということです。
たくさん行動はするけれど高い集中力を維持することが難しかったり、ある瞬間に燃え尽きてしまったりする可能性があります。人間が本当に力を発揮できるのは、「自分のため」にするときだからです。
②何かしていないと「罪悪感」を感じる
「生き急ぐ」人達は、休日をゆっくり過ごすことにすら「罪悪感」を感じてしまったりするようです。そこには、「目標を持って頑張ること」を善とし、「何となくダラダラ過ごすこと」を悪とするような、二元論思考が存在しています。
一見問題ないようにも思えますが、「頭が固い」「バランス感覚がない」「様々な要素が絡み合っている本当の世界の姿が見えていない」など、生きづらさを生む原因になっていると思います。
③「待つこと」ができない
これは、日常生活の1シーンでの話だけではありません。もちろん、それもありますが、ここでもっと言いたいことは、「自分の成長(変化)」を待つことができないということです。
知識を増やすということに関しては、急げば急ぐほど結果がでるかもしれません。一方で、自分の感覚や能力、心といった内面の問題に関しては、結果が出るまで相当の「時間」が必要になります。この時間を待つことが出来ず、途中で投げ出してしまえば、実るはずのものも実りません。
④気持ちに余裕がない
生き急いでいる人は、結局のところ「充実した人生」を目指しているのだろうと思います。しかし、のんびり生きていても「満たされている」と感じている人はたくさんいます。「時間を無駄にできない」「何かしないと時間がもったいない」という考えは、目標へのポジティブなマインドではなく、目標達成への不安・あせりなどネガティブなマインドに起因していることがあります。
「充実した人生」と言えるためには、少し立ち止まってそれを感じる時間が必要です。少し立ち止まれる気持ちの余裕がないと、いくら頑張っても目標とする「充実した人生」にはたどり着けないのではないでしょうか。
予備試験・司法試験など難関試験の合格を目指すなら、「頑張ること」は、必要不可欠だと思います。ただ、目標が高ければ高いほど、歯車の空回りには注意しなければなりません。
明日のブログでは、「着実に目標に近づくためのヒント」になるような内容に迫れればと思っています。
それでは、商法課題テスト⑤の問題を公開します。
○注意書き
・参照可→六法等
・制限時間なし
・解答は記述式
・記述の構成要件→①正誤②条文の適示③問題となる要件④問題の所在
・5問中4問正解で合格
問1
大会社には必ず会計監査人を置かなければならず、会計監査人は、定時株主総会において会計監査人の出席を求める決議があったときは、当該株主総会に出席して意見を述べる義務がある。
(正誤)
(理由付け)
問2
監査役報酬は、取締役の報酬の同様に定款又は株主総会決議によって定める。また、株主総会で監査役報酬の総額を定める場合、お手盛りの弊害を防止できると解されることから、各監査役に対する具体的配分を取締役会の決定に委ねることも法律上可能である。
(正誤)
(理由付け)
問3
取締役会設置会社には、監査役又は監査委員会のいずれかを必ず置かなければならず、また取締役会非設置会社には、監査役会及び監査委員会のいずれも置くことができない。
(正誤)
(理由付け)
問4
監査役の任期は、選任後四年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結時までとすることが法定されているが、株主総会決議によればその任期を短縮することも可能であるとするのが判例である。
(正誤)
(理由付け)
問5
監査委員は、監査権限を有するから、自己のために株式会社の事業の部類に属する取引をしようとするときは、当該取引について取締役会の承認を受けることを要しない。
(正誤)
(理由付け)
商法課題テスト⑤の正解は、明日2020年12月15日発表予定です。
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