下剋上勉強法(2)
予備試験に合格するために何をやめたか?
さて、前回告知した通り、本日のテーマは、「何をやらないようにするか?」です。
よく勉強法の話になると「この問題集がいい!」とか「○○講師の入門講座が秀逸だった!」とか、よく聞きませんか?
そういう話は、面白そうだと思ったら、飛びついてみればいいと思います。
ですが、結局大事なことは、「自分にとって必要か?」ということだと思います。
そのことに気づいたのが、予備試験に合格する前年の夏のことでした。
もっと、具体的に言ってしまえば、
「私の脳には他の受験生が入れられる情報の(量的)一部しか入らない。だから、他の受験生が知っている情報のうち、特に重要な情報だけに絞って勉強すること。」
これが、私にとって必要なことでした。
そこで、上記の通り、「何をやらないようにするか?」ということを考え始めるわけですね。
まず行ったことは、「判例百選を読まない」です。
語弊の内容に書いておきますが、判例百選は、法学習のためには良書だと思います。
より深く法を学ぶには、必携の書だと思います。
ただ、私には重すぎたということです。
短答問題集等に非常にコンパクトに判例の解説が載っていますよね?
私にはあの量のインプットが限界で、「予備試験合格」という観点では結果的にそれで足りたということです。
次に行ったことは、「新たに本を買わない」です。
それまでは、某急所とか、某ガールとか、話題の本を買ってみたりしました。
読んでいて面白かったですし、新たな発見もあったからですね。
ただ、そもそも、脳のキャパに限界があるので新情報があまり有効に機能していないことにも気づいていました。
そのため、予備試験の合格に向かう最後の1年で使用したのは、各科目1冊の基本書と予備試験・司法試験の過去問だけですね。
さらにもう一つは、「基本書を読まない」です。
読まないというのは、基本書を読むために基本書を読むことをしないということです。
問題演習(短答・論文ともに)をしながら、わからないところは、基本書で確認する程度にしか読まないということです。
ただ、実際やってみると、某予備校が出している問題集の解説を読んでいるだけで、結構勉強になるんですよね。
私のような凡人には、その内容だけでかなり十分満足できる内容だったと思います。
そのため、ほとんど基本書は読んでいないです。
要はインプットではなく、アウトプット中心の勉強をするということですね。
予備試験・司法試験指導でもよく言われていますが、私の経験的にこれは、おそらく正しいと思います。
このことは、別に結果が出たからというわけではなく、法というものの性質に由来するものだと思っていますが、その話はまた後日。
次回は、やらないようにすることの一方で「何をするようにしたか?」がテーマです。