予備試験に合格した私だから伝えられる!法学の基礎基本!

予備試験・司法試験の合格を目指していた私が法学の基礎基本とは何か…ということに悩み苦しんだ結果、たどり着いた答えを書き綴っていきたいと思います!難しい論点を解説しようとはしていません。法律の資格試験に合格するのに必要なことは法学の基礎基本を見極め、理解することだけです!

予備試験合格に必要な知識と能力(2)

必要な知識はこれだけでいいのか?

さて、前回からの続きで予備試験合格に必要な法知識について私見を書いていきたいと思います。

条文の文言・基本概念の定義は、これらを暗記するということですね。

これは、実際のところ、それほど数はないかなと思います。

例えば、刑事訴訟法第197条第1項但書の「強制の処分」とか、行政事件訴訟法第3条第2項の「処分」、同第9条第1項の「法律上の利益を有する者」、民事訴訟法でいうと処分権主義・弁論主義とは、といったところでしょうか。

ここは、条文に書かれておらず覚えるしかない、覚えていないと何も始まらないという恐ろしい範囲になります。

小難しい表現もあり覚えるのに一苦労ですが、助詞一つ違うだけで意味が変わってしまい、大きな失点につながるケースもあります。

ですが、避けて通ることはできませんので、諦めて心してかかってください。

 

条文を適用する時の典型例、これを把握しておくことも結構大事ですね。

様々な問題を解いていくとわかりますが、予備試験・司法試験過去問は、だいたいが典型事例をたたき台にして、そこから少しひねりを加えてくるという出題傾向にあります。

(出題傾向がどうだから勉強方針をどうするという発想は、私の好みに合わないですが)典型事例を念頭に置きながら目の前にある問題の特徴を把握し結論を導びかせるというのは、条文に対する基本的理解及びその運用能力を見るのに有益な出題方針だと思います。

法の基礎力を鍛えていくためにも典型事例がどうして条文の要件を充足するのか、典型事例と事情が異なる事例だと要件充足性や結論の妥当性にどう影響するのかという点は、日ごろから丁寧に検討していきたいところです。

これは、主に問題演習の中ですることですが、その前提として条文の典型事例を把握しておくことは必要不可欠な知識となります。

ざっくりとしたイメージだけでもつかんでおくと、典型事例と事情が変わったときに、妙な違和感を感じる時があります。

この違和感を正答への糸口にできるようになれば、もう初見の問題も怖くないですね。

 

以上です。

判例は?学説は?と思われるかもしれませんが、これらは、あくまで①~④の理解を深めるための補足情報と考えています。

より深い理解のためには、判例学説を学ぶことも必要ですが、何が基礎基本なのか、その優先順位を見極めておかないと「法の海」の中で遭難します。

「文言の定義を探していたらこんな判例があった」「『公訴事実の同一性』って?・・・あ、学説がある」程度の触れ方でいいと思います。

どうか遭難せずに予備試験・司法試験の合格までたどり着いてください。

予備試験・司法試験過去問を解きながら、出てきた法知識を学んでいくだけでも相当な量の法知識を得られると思います。

学ぶ範囲は、その程度でいいのです。

大事なのは、それを正確に覚えておいて使えることです。