予備試験合格に必要な知識と能力(1)
何を身につければいいのか?
予備試験に合格するために必要なことは、法を理解し、使えるようになることであることを説示したのが前回までの流れです。
では、具体的にどのような知識を身につけ、どんな能力を磨けばいいのかというのが今回のテーマです。
早速、内容に入ります。
まず、法知識は、必須ですよね。
当たり前の話ですが、この「法知識」はどういう範囲のことを指すのかというのが問題です。
基本書の最初から最後まで丸暗記できるなら何の問題もないわけですが、それができる人はほぼいないでしょう。
ですから、効果的にその範囲を限定していく必要があります。
私は、①条文(要件・効果)②条文(要件・効果)の趣旨③条文の文言・基本概念の定義④条文を適用する時の典型例が最低限必要な法知識だと考えています。
「条文」という文言がくどいほど出てきますが、それくらい大事だということなので悪しからず。
「法の理解=条文の理解」です。
①は、六法に載っている条文の文言からどういう要件が導かれるのか、どういう法効果が導かれるのかということを覚えることを指します。
論文式試験では六法を引くことができますが、短答式試験ではそれができないので、要件効果はある程度暗記しておく必要があると思います。
また、論文式試験では六法を引くことができると言っても、のんびり読んでいる時間的余裕はありません。
そういった意味では、論文式試験対策としても要件効果をある程度暗記しておく必要があるかと思います。
というより、覚えてしまうほど何度も条文を引くことが大切といった方がいいかもしれませんね。
目安としては、六法が独立して立たなくなるほどふにゃふにゃになるまで使いこなす程度でしょうか。
②は、条文の趣旨を覚えるということです。
「要件効果だけでなく、趣旨まで覚えるの?」とぞっとした方もいらっしゃるかもしれません。
が、勉強が進んでくると趣旨を知らない条文でも他の条文の趣旨からその趣旨を類推することができるようになってきます。
また、同じ趣旨の条文が複数連なっているということも少なくありません。
恐れるに足らずといったところでしょうか。
むしろ、趣旨が分かった上で条文を使えるようになることが法の面白さの醍醐味的なところがあると思いますので、どうぞ楽しく勇んで学んでください。
趣旨は教科書みたいな固い本より、予備校本の方がたくさん載っていますので、そういった書籍を有効活用するといいと思います。
長くなりそうなので、③④は、次回続きとして説明したいと思います。
本日はこれまで。
本日も当ブログを読んでいただいてありがとうございました。