法律の勉強は日常生活にヒントがある? 弁当箱の話(予備試験・司法試験受験生必見)
要は全体像(勉強対象の大枠)を把握するということが大事ということです!
さて、今回は当ブログ筆者がまだ予備試験・司法試験合格を目指して勉強中だった頃に印象に残った恩師の言葉を紹介します。
「弁当を作るのに材料から考えるのはおかしくないか?」
です。
お弁当を作ったことがある方はその時のことを思い出してください。
お弁当を作ったことがない方は想像してみてください。
弁当を作ろうといざ張り切って食材を買い色々作ってみたものの、結局弁当箱に入りきらないという失敗は初心者にありがちです。
材料を無駄にせず効率よく弁当を完成させるには、まず弁当箱の容量やその形状を把握することが大切です。これは弁当だけでなく料理全般に言えるかもしれませんね。まずは、最終地点(盛り付ける弁当箱、お皿)をイメージしてそこから「何を」「どのように」「どれだけ」すればいいのかを考えるというのが効率的・合理的な思考順序と言えます。
上記の言葉は法律の勉強の順序を弁当作りに例えたものです。
法律を勉強し始めると、たくさんの条文(食材)やたくさんの論点(調理法)に圧倒されがちです。しかし、目指す最終合格(完成したお弁当)という点から考えれば、やるべき勉強(作るべき献立)・できる勉強(作ることが出来る献立)は、ある程度限定されます。
完成したお弁当を最初にイメージすることでやるべきこと・やれることを逆算できるということですね。
というと、結構簡単なことのように思えるかもしれませんが、多くの予備試験・司法試験受験生にありがちなのは、そもそも「お弁当箱」というものを知らないということです。上記の例で「完成したお弁当」から考えることが容易なのは皆さんがお弁当箱というものの存在を知っているからです。
勉強法の視点から考えると、当該科目の全体像はだいたいどのようなものになるのか知っているということです。予備試験・司法試験に挑戦する方の中には過去に様々な勉強をしてきたというバックグラウンドを持つ方が多く、その経験から比較的容易に全体像を把握できる人もいるようです。これは、一見無関係に思える勉強対象でもその根本的な構造は共通する部分が少なくないからだと思います。物事の本質は同じということでしょう。
その結果、基礎講座を一回聞いただけでだいたいのことを理解でき、短期合格者になるという受験生が出現してくるのです。
何ともうらやましい話ですが、全ての受験生が同じようにできるわけではありません。
全体像を把握するスキルが未熟なら、焦らずじっくりと全体像を把握する時間をとるべきだと思います。今回は、お弁当の話でした。