司法試験過去問添削ならABprojectへ!! 自分は大丈夫と思っている人ほど受けてほしい
今回も令和元年司法試験公法系第2問から!!
違法性の承継に関する規範・あてはめに関する添削指導例です。
規範というと判例通説の規範を正確に書きなさいという指導がなされがちですが、
ABprojectでは単なる暗記を避ける指導を徹底しています。以下では、なぜその表現だとダメなのか、きちんと説明している姿勢が印象的です。また多くの人はあてはめ能力の低さをあてはめの経験不足にあると考えがちですが、根本的な原因が規範に対する不理解に見られるという新たな視点を提供している点にも注目です。
・違法性承継の規範について
①は、何をもって両処分を一体とするのかを明らかにできればよりよい規範になると思います。判例では目的と法効果の両面を考慮しているようです。単に一続きの手続だから違法性の承継を認めるというわけではないのですね。これは上記の例外の話と深くかかわっていると思います。②の表現は、もう少し工夫した方がいいかなと思いました。悪くはないと思いますが、手続きをとることが出来たのにしなかった、かつそれもやむを得ない状況だった場合どうなるのか、という疑問が残ります。規範としても精緻さが不十分だと思いました。合格答案等を参考に使いやすくかつ説得力のある規範に改良していく余地があります。
・違法性承継のあてはめについて
本答案の規範に照らすと、必要な法規定や事実を拾い上げた上、それに対する評価を加えており、相当なあてはめが出来ていると思います。ただし、上記の通り、規範に修正の余地があるので規範を改善できればあてはめもより説得力のあるものになると思います。
事前にあてはめが苦手というお話を伺っていましたが、あてはめが苦手という方の多くが実はあてはめのスキルではなく、規範に対する理解に問題を抱えているということはお伝えしておきたいと思います。その規範がきちんとした理由付けの下で構造的に整理されていれば、自然とあてはめの道筋も見えてきます。逆にそもそもそれが見える規範を立てないといけないということです。視点を変えて見てみると、意外とすんなり解決するかもしれませんよ。これは、行政法以外の科目でも同様です。